プロローグ

 
米ソ全面核戦争から二十年後。
全滅を免れた人類は、「世界連合」を設立し、復興のために奔走していた。
政治機能はニューデリー、文化の中心はカイロ、経済機能は東京と、各都市に機能を分散させていた。
 
しかし、この混乱に乗じ、世界の覇権を手に入れようとする犯罪組織も各地で暗躍していたのだ。
最大の犯罪組織「POF*1」。
彼らは経済機能を麻痺させようと、東京に集結していたが、連邦捜査局にアジトを壊滅させられてしまう。
逃げ延びたボスのカシムダは、置き土産とばかりにスキヤ橋公園のど真ん中にアンティーク調の時限核爆弾をしかけていった*2
解除するには一ヶ月は必要だが、爆発期日は一週間後にセットされている。
カシムダの逃亡先を突き止め、時限爆破装置解除キーを手に入れ、東京を救うのだ。
 
カシムダは、なんと過去に逃げていた。
時間捜査局の調べによると、行き先は「平安時代」、「江戸時代初期」、「江戸時代後期」。
タイムマシンを使って彼を探し出さなければならない*3
 
東京支局の局長は服部半蔵。俺の叔父だ。もちろん忍者だ。
「時代が時代だし、隠密行動が必要とされる任務だ。お前も忍者なら見事使命を果たしてみろ!」
 
こうして、俺は過去に向かうことになった。

*1:ポフ。何の略かは不明。

*2:段々やばくなってきました。

*3:ていうか、タイムマシンあるなら爆弾設置する前に捕まえればいいじゃないか。